皆さんこんにちは。今日もご来訪感謝です。
ビジネスの世界では、意外と言葉遣いは見られているものです。
言葉の意味というのは時代の変化とともに変わるものなので、
昔と今で使われ方が変わる言葉があるのはごく自然なことなのですが、
言葉の本来の意味を分かっている方にとっては、
「なんでこの場面でそんな言葉を使っているんだ?分かっていない奴だ」とか、
「そんな表現は失礼だろ」とお考えになる方もおられます。
また、言葉遣いだけで印象が変わり、今後のキャリアに影響が出てくる場合もあります。
私も地方の出身という事もあり、地の言葉が出ると攻撃的な印象を与える、
あまり良くない印象を与えかねないこともあり、常に言葉遣いは気を付けている・・・
つもりです。
言葉遣いを気を付けるとともに、普段自然に使っていて、正しい使い方をしているようで
実は敬意を示しているとは限らない表現も極力使わないように気を付けています。
今日はそんな言葉の紹介と、正しく使うべき言葉について紹介させていただきます。
ただ、世間で結構浸透しているので、そこまで気にしなくて良いという考え方もあります。正しい意味を知ったうえで、話し相手、状況に応じて使い分ければよいと思いますね。
ご苦労様です
相手が外出から帰ってきたときや、一仕事終えて今から帰るときなど、疲れている相手を
ねぎらう際に声をかける言葉ですね。
「ご苦労様です」というと、柔らかく丁寧で、相手を敬っているように見えますが、
目上の方に使うべき言葉ではありません。
目上の方が、部下や若手の社員などに、苦労をねぎらう感じで声をかける言葉です。
目上の方に声をかけるべき時は「お疲れ様です」というべきです。
普段から「お疲れ様です」と声をかける癖を身に着けておくといいでしょう。
そもそも「お疲れ様です」や「ご苦労様です」はあまり社外の人に言うべき言葉ではない、と言われています。社内の人間に対しては「お疲れ様です」、社外の方には状況に応じて「お世話になっております」や「本日はありがとうございました」などとうまく使い分けましょう。
ごめんなさい(もしくは、すいません)
相手に対して失礼があった場合、謝りたいことがある場合にかける言葉ですね。
ついつい「ごめんなさい」と言ってしまう事もありますが、実は「ごめんなさい」は
ビジネス上よろしくない表現です。
「ごめんなさい」というと実は相手に許しを求め、自分の非を、相手に許させるような強制的な
ニュアンスがあるようです。
昔、武士が「切り捨て御免(ごめん)」と言っていたのは、武士が一方的に大衆を切るが許せよ。という意味かもしれませんね。
こちらの非礼を詫びているのに、許してくれという意味がある「ごめんなさい」は
適切ではありません。
また、「すみません」というと何気ないシーンでよく使うので、カジュアルすぎる表現になります。
相手に対してお詫びをする場合は「申し訳ございません」や
「失礼しました」と言うのが無難かと思われます。
とはいえ、ケースバイケースだと思います。社外で相手に謝罪するときは「申し訳ございませんでした」というべきかもしれませんが、社内の移動で軽くぶつかった際などは「すいません」や「ごめんなさい」で済むと思いますし、逆に「申し訳ございません」など言うと重苦しい感じ、大げさな感じになるので、そこは状況に応じて使い分けましょう。
了解です
何か頼まれごとをされたときに引き受けた場合、
依頼に対して請け負う事を同意した場合に言う言葉ですね。
ドラマなどでは警察や自衛隊の話で、よく「了解しました」というシーンがよく見られますね。
「了解です」は結構耳慣れている言葉で、特に問題は無さそうなイメージですが
そもそも「了解です」という言葉はただの丁寧語で、尊敬を示す言葉ではありません。
目上の方が部下や若手に「了解した」という状況はまだ自然ですが、
社外の方、目上の方に言う場合は「了解しました」というと少し礼儀に欠いた言葉になります。
何か依頼されたときは「承知しました」や「承りました」、
もっと簡潔に「はい、分かりました」で良いと思いますけどね。
何度も同じ言い方をして申し訳ないですが、「了解です」も状況次第だと思います。社内で同僚どうし、プロジェクト内の依頼事項などは軽く使っても差し支えないと思いますけどね。
なるほどですね
相手の言い分に、理解の意を示したり、同意をする際に架ける言葉だと思います。
私は正直、この言葉遣いを社会人になるまでは知らず、周りの方で口癖になっている方を見て
知りました。意外と使っている方って多いんですね。
「なるほど」と「です」で文章として成り立っているように見えますが、
「なるほど」は副詞 「です」は助動詞 ということで、
意味のある文章としてまず成り立っていません。
名詞・動詞・形容詞など文章の意味として成り立たせるパーツがない以上、
目上や社外の方に使う表現ではないと思います。
話しについて相槌を打つのであれば「そうなんですね」や「はい、分かります」
話しについて理解したのであれば「はい、承知しました」や「理解しました」と
正しく状況に応じた返答をしましょう。
あまり考えずに「なるほどですね」でなんでも返答をしてしまうと、相手に不快な思いを
させてしまう事になると思います。
参考にします
何か相手に教えてもらったり、参考資料などを受け取った場合などに返答する言葉ですね。
こちらも一見無難な表現のように見えますが、目上の人に使うべき言葉ではないとされます。
「参考にする」というのは、
「自分の知識に対してあなたから得た知識を付け足す」という事で、あなたから得られた知識は
あくまでも自分の知識の一部分だけだ、というニュアンスになります。
あなたの知識は私の知識にとって一部分の少ないものだという意味にとられかねません。
目上の方に対しては「勉強になります」や「お手本にさせていただきます」など、
一から学ばせていただくような表現にするとより良いと思われます。
これも社外・社内では状況が変わるかと思いますので、相手やいただく資料や知識の程度によって使い分けましょう。
まとめ:不快になる方もおられるので、正しい使い方を理解しておこう
以上、ビジネスの場面で何気なく見かけるが、実は失礼な表現になりかねない言葉遣いの
紹介でした。
相手との信頼度や状況次第かと思いますが、状況を理解して適切に言い換えられると
固すぎず、かと言ってフランクでもない良い人柄と受け取られ、
ビジネスもやりやすくなると思いますね。
言葉遣いで人柄を否定するつもりはありませんが、あまり親しくない方や、
プライベートまで踏み込まない会社のやり取りなどでは、
その人柄を表す重要なツールの一つが「言葉」だと思います。
話す相手によって話し方・表現をかえるのはあまり好ましくないと思います。「くん・さん」などの呼称もしかり。
「【年上が偉いわけじゃない】年下にも「さん」付けしよう」もご参照ください。
意外と相手の言葉遣いを気にしている方は多いです。
言葉一つで人柄を決められかねないと思いますので、正しい言葉を学んで
楽しく世の中を渡り歩きましょう。
以上です。